ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第9回 リンゴ追分け アンケート調査



  

      
□□■  果物&健康NEWS Vol.9 ■□□
   ■   2004年4月30日(金)  ■

みなさん、こんにちは!
青森では、いつもなら5月中旬にリンゴの花が咲きます。
桜の開花が早かった今年はどうでしょうか。
今回は、果物の唄「リンゴ追分け」を取り上げてみました。





■メニュ−■

   ▽▲▽ リンゴ追分け ▽▲▽

   ◆◇◆ サイト紹介 ◆◇

   □□ 「毎日くだもの200グラム」を知っていますか? □□
       −果樹研究所公開日アンケート結果から−





▽▲▽ リンゴ追分け ▽▲▽

 美空ひばりが生涯大切にしていた「リンゴ追分け」は、昭和27(1952)年4月ラジオ東京(現TBS)の開局記念番組『リンゴ園の少女』の主題歌として歌われました。

 「リンゴの花びらが 風に散ったよな」ではじまるこの曲は、当時、大ヒットしました。青森から東京への出稼ぎが始まった頃ですが、この歌を聴くと、その時代の雰囲気が分かるような気がします。

 お岩木山のてっぺんを、綿みてえな白い雲が、ポッカリポッカリ
 ながれてゆき、桃の花が咲き、桜が咲き、そっから早咲きのリンゴの
 花ッコが咲く頃が、おら達の一番たのしい季節だなやー。

 そして、このセリフに続き、

 だども、じっぱり無情の雨こさ降って、白い花びらを散らす頃、
 おらあ あの頃東京さで死んだお母ちゃんのことを想い出すって、

 リンゴ農家の娘の清らかな心とつらい哀しみが伝わってきます。
 今はどうでしょうか。果物の研究にたずさわるものとして、この娘の気持ちをおろそかにはできないと感じています。





◆◇◆サイト紹介◆◇

 リンゴは、低温要求量などから、北海道西部、本州、四国及び九州のかなりの部分が栽培適地とされています。主産県が青森や長野などのため、冷涼な地域でしかできないと思われがちですが、防除技術の開発などで、今では、九州でも新鮮なリンゴが食べられます。

 しかし、リンゴ栽培農家の現状は厳しいものがあります。たとえば、新日本海新聞社がルポした記事(下記のサイト)では、高齢化により栽培管理がきついため、リンゴ栽培から撤退している現状が紹介されています。

 そのため、新品種の育成とともに、現在の品質を維持したまま、リンゴの価格が下がっても利益を生む省力栽培技術の開発が待たれています。

 いつの日か、リンゴ農家の娘に楽しい夢を与えられたら、と思います。

http://www.nnn.co.jp/tokusyu/wadai/wadai020806.html





□□ 「毎日くだもの200グラム」を知っていますか? □□
     −果樹研究所公開日アンケート結果から−

 国民の健康増進、生活の質の向上及び食料の安定供給の確保を図るため、平成12(2000)年3月、政府は「食生活指針」を策定しました。その実践編では「たっぷり野菜と毎日の果物でビタミン、ミネラル、食物繊維をとりましょう」とされています。そこで、毎日の食生活に果物を定着させるために「毎日くだもの200グラム」運動を推進しています(果物のある食生活推進全国協議会・農林水産省後援:平成13(2001)年8月)。

 そこで、どの程度運動が浸透しているかについて果樹研究所の公開日(平成16(2004)年4月15日)にアンケート調査を行いました。その結果は下記の通りです。前回(平成14(2002)年4月17日)の結果も併せて報告します。(回答数:今回2087名、前回1489名)

1)「毎日くだもの200グラム」について
             今回(2004)   前回(2002)
知っている         19.0%      8.9%
聞いたことがある     23.5%      29.9%
合 計           42.5%      38.8%

2)「5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)」について
             今回(2004)   前回(2002)
知っている         8.1%      3.2%
聞いたことがある    12.1%     15.6%
合 計           20.2%     18.8%

3)「ベジフルセブン」について
            今回(2004)
知っている         5.9%       −
聞いたことがある    11.0%       −
合 計           16.9%       −

 果樹研究所に訪れた方のアンケート結果なので、割り引いて考える必要があるとしても、「毎日くだもの200グラム」の認識率は予想を超える数字で、着実に運動が進展していることを伺わせます。

 ただ、この運動の正念場は、これからの数年間と考えています。運動の認識率は高くなってきましたが、まだ消費とは結びついていません。アメリカで推進されている「5 A DAY」運動も、開始されてから数年後に危機が訪れたといわれています。宣伝費をかけたのに、果物や野菜の消費が伸びないとの批判を受けたと記されています。

 そのため、今までにもまして地道な努力が必要と思います。
 死ぬまで元気な社会が実現し、農家の娘が笑顔で働く姿をみたいです。





☆ 編集部より☆
 今回のアンケート結果には、勇気づけられました。果物の摂取目標として200gを最初に提唱したとき、内部にも批判的な人がいました。しかし、この目標には、科学的根拠があると考えていました。現在では、さらに研究が進み、諸外国からの情報も蓄積しています。(tnk)

 みなさん、ゴールデンウィークのご予定は!
 旅のお供にぜひ、果物を!(N)





Copyright 2004 Keiichi Tanaka. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.






果物&健康Newsへ戻る



ホームページへ戻る