くだもの&健康ニュース 本文へジャンプ

くだもの&健康ニュース Vol.12
皆様の登録をお待ちしています(無料)。登録サイトは ここ です。
毎日くだもの200グラムメールマガジン

□■□ くだもの&健康ニュース  Vol.12
■□■ 2011年12月9日(金)配信

みなさん、こんにちは!
今週号もよろしくお願いします。

ご友人にメルマガをご紹介ください。登録サイトは下記です。
https://sv2.hml.jp/hml/p/f/tf.php?id=hm020254
一括登録も承っておりますので下記宛にメールをください。
mainitikudamono@gmail.com
─────────────────────────────
毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
  http://www.kudamono200.or.jp
──────────────────────────────

<<< 本日のメニュ− >>>

・ 季節の便り
・ くだものレシピ:イチゴ
・ くだもの広場:蜜入りのリンゴはどうしておいしいのですか?
・ 文献紹介:イチゴに胃を守る働き
・ 文献紹介: 画期的な科学業績は若者に限らない
・ 花実好きの家庭果樹だより:ぶどう
・ 文学の中の果物:もみの木(ハンス・クリスティアン・アンデ
  ルセン/楠山正雄訳)
・ くだもの豆知識:美味しいイチゴの選び方
・ くだものいちば
・ 編集部より

──────────────────────────────

■ 季節の便り

  あるきながらいちごくひけりいちご畑
      − 正岡子規

──────────────────────────────

■ くだものレシピ:イチゴ

○ いちごのシャーベット

 甘酸っぱいいちごをシャリッと楽しむ一品。いちごは、大きめに
つぶせば味わいアップ!

材料(2人分)
 いちご 200g、レモン汁 小さじ1/2杯、砂糖 80g〜100g、水 300ml、
ゼラチン 小さじ1杯、など

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://www.kudamono200.or.jp/recipe/fruit/itigo_01.html

○ いちごチーズサンド

 イチゴ「あまおう」とクリームチーズとをはさんだデザート感覚
のサンドイッチ

材料(4人分)
 イチゴ「あまおう」 1/2パック、クリームチーズ 100g、薄切り
食パン 6枚、砂糖 大さじ1杯、レモン汁 大さじ1/2杯

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://www.hakata-amaou.com/recipe/1004_2.html

──────────────────────────────

■ くだもの広場:蜜入りのリンゴはどうしておいしいのですか?

 りんご大好きのモモちゃんが、ウキウキして博士のところにやっ
て来ました。
 
モモ:こんにちは。蜜入りリンゴはどうしておいしいのですか。
博士:こんにちは。蜜が入っているリンゴは、完熟して目一杯糖を
   蓄えているから甘いんだよ。
   光合成によって葉で作られた栄養分がソルビトールというア
   ルコールに変換されて果実に送られ、果実内で果糖等の甘い
   糖に変換されるんだ。

   しかし、完熟期には既に果実の中の細胞が糖で飽和している
   ため、ソルビトールが細胞内に入れず、細胞と細胞の間に溜
   まって、水浸し状になったものがりんごの蜜なんだよ。

モモ:蜜の入っているリンゴは完熟している証拠なんですね。
博士:そのとおり。蜜入りりんごは完熟になるまで木になっていた
   ってことだね。

モモ:完熟だからおいしいんですね。
博士:それもあるが、この蜜の部分のソルビトールにはさわやかな
   甘さがあって、蜜入りリンゴの美味しさは、完熟の甘さに、
   このさわやかさがプラスしているからだろうね。
   
モモ:みんな蜜入りのリンゴにしたらいいね。
博士:蜜はすべてのりんごの品種に発生するわけではなく、ふじや
   デリシャス等に多い傾向があるんだよ。
   それに、蜜入りだとあまり日持ちしないから、長く貯蔵して
   食べるのには向かないんだ。蜜入りのものは新鮮なうちに食
   べるのが味を楽しむコツだね。

──────────────────────────────

■ 文献紹介:イチゴに胃を守る働き

 イチゴから抽出された抗酸化物質が、アルコールで痛められたラ
ットの胃の粘膜を修復する働きがあることが、イタリア、セルビア、
スペインによる共同研究から明らかになりました。

 実験では、アルコールを投与する前の10日間、体重1kgあたり40mg
のイチゴからの抽出物を含むエサを食べたラットと食べなかった
ラットに、アルコールを投与し、胃を痛め、お酒を飲みすぎて胃の
粘膜があれて痛んだ状態になるように処理をしました。その結果、
イチゴの抽出物を食べたラットの胃の粘膜は、アルコールから受け
るダメージが小さいことが分かりました。

 この結果については、研究者らはイチゴに含まれるフェノール化
合物のアントシアニンの抗酸化作用により胃の粘膜が守られると同
時に、体内の抗酸化力や抗酸化酵素が活性化するためであると考察
しています。

従って、イチゴをよく食べると、フリーラジカルやその他の活性酸
素類の生成に関連する胃の病気を防ぐことになり、胃潰瘍の進行を
遅らせるなどの有益な効果が期待できると述べています。

胃炎や胃の粘膜のびらんといった症状は、飲酒によるもののほかに、
ウィルス感染によるものや、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎
症薬の使用、あるいはヘリコバクター・ピロリ菌の除菌薬の服用な
どで生じるので、これらに対しても有効ではないかと期待されてい
ます。

 年末年始はお酒を飲む機会が多いので、飲む前にイチゴを食べる
のは胃によいかもしれません。

【文献】
Alvarez-Suarez J.M. et al.: Strawberry Polyphenols Attenuate
Ethanol-Induced Gastric Lesions in Rats by Activation of
Antioxidant Enzymes and Attenuation of MDA Increase. PLoS. ONE.,
6: e25878. (2011) [doi: 10.1371/journal.pone.0025878]

──────────────────────────────

■ 文献紹介: 画期的な科学業績は若者に限らない

 化学、物理学、医学分野で大きな業績を上げられるのは40歳まで
の科学者という伝説は、今日ではもはや過去のことだと、アメリカ、
オハイオ州立大学とノースウェスタン大学の研究チームが「アメリ
カ国立科学アカデミー論文集(PNAS)」のオンライン版に発表して
います。

 研究者らは、化学、物理学、医学の分野について1901年から2008
年までにノーベル賞を受賞した525件(物理学182件、化学153件、
医学190件)を対象に、ノーベル賞受賞の対象となった業績を生み
出したときの年齢を調査しました。

 その結果、1905年までは40歳以前が3分の2を占め、うち30歳以前
が約20%でした。しかし、2000年では30歳以前はゼロに近くなり、
40歳までに業績を上げた分野は物理学だけで、40歳以下の業績で
ノーベル賞を受けたのは3分野全体では19%にすぎませんでした。

 現代では物理学分野の受賞業績が生み出される年齢は平均48歳で、
30歳未満ではほとんどないことが分かりました。

 この年齢変化を説明する要因として、理論系や実験系といった業
績タイプと、科学者らの技術取得年齢と、その後の業績に関わる研
究の開始の年齢などが考えられています。

 物理学で最も興味深い例は、20世紀初頭に若いころの業績が多く
認められました。30歳までの業績が多かったのは1923年の31%、40
歳までは1934年の78%でしたが、その後は年齢が一貫して上がって
います。

 こうした結果について研究者らは、「当時の若い物理学者は、理
論的な知識革命を担っており、かつ、当時の量子力学に関わる先輩
研究者が少なかったことなどが関係しており、古い慣例にとらわれ
ず、新しい方法で考えることが可能な時期であった」と考察してい
ます。また当時の研究者らの技術取得期間は、現代より早かったこ
とも理由として考えられるとしています。

「優れた業績が生み出される年齢は、どの程度その領域で革新が必
要かに依存するのではないか。その点で20世紀初頭の物理学者らは、
今日の研究者らが過去の研究も重視する傾向と比較すると有利であ
り、早くに業績をあげることが可能だった」と研究者らは述べてい
ます。

 この研究結果は、科学は若い人だけのものではなく、熟練した科
学者もこれから十分に優れた業績を上げられることを意味していま
す。

【文献】
Jones, B.F. et al.: Age dynamics in scientific creativity.
PNAS, online Nov. 7, (2011) [doi: 10.1073/pnas.1102895108]

──────────────────────────────

■ 花実好きの家庭果樹だより:ぶどう

 寒くなって葉が落ちたので、短梢せん定に挑戦しました。
せん定後のぶどうの写真は下記のサイトにあります。
http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K012phto1.html

 施肥管理も適期に行うようにします。(花実好き) 

──────────────────────────────

■ 文学の中の果物:もみの木(ハンス・クリスティアン・アンデ
  ルセン/楠山正雄訳)

 まちそとの森に、いっぽん、とてもかわいらしい、もみの木があ
りました。そのもみの木は、いいところにはえていて、日あたりは
よく、風とおしも十分で、ちかくには、おなかまの大きなもみの木
や、はりもみの木が、ぐるりを、とりまいていました。でもこの小
さなもみの木は、ただもう大きくなりたいと、そればっかりねがっ
ていました。ですから森のなかであたたかいお日さまの光のあたっ
ていることや、すずしい風の吹くことなどは、なんともおもってい
ませんでした。また黒いちごや、オランダいちごをつみにきて、そ
こいらじゅうおもしろそうにかけまわって、べちゃくちゃおしゃべ
りしている百姓のこどもたちも、気にかからないようでした。こど
もたちは、つぼいっぱい、いちごにしてしまうと、そのあとのいち
ごは、わらでつないで、ほっとして、小さいもみの木のそばに、腰
をおろしました。そして

「やあ、ずいぶんかわいいもみの木だなあ。」
と、いいいいしました。けれど、そんなことをいわれるのが、この
もみの木は、いやで、いやで、なりませんでした。

 つぎの年、もみの木は新芽ひとつだけはっきりのび、そのつぎの
年には、つづいてまた芽ひとつだけ大きくなりました。そんなふう
で、もみの木の歳は、まいねんふえてゆく節のかずを、かぞえて見
ればわかりました。

 小さいもみの木は、ためいきをついて、こういいました。
「わたしも、ほかの木のように大きかったら、さぞいいだろうなあ。
そうすれば、枝をうんとのばして、たかい梢の上から、ひろい世の
なかを、見わたすんだけど。そうなれば、鳥はわたしの枝に巣をか
けるだろうし、風がふけば、ほかの木のように、わたしも、おうよ
うに、こっくりこっくりしてみせてやるのだがなあ。」

──────────────────────────────

■ くだもの豆知識:美味しいイチゴの選び方

 美味しいイチゴは、ヘタの部分まで赤色に着色し、白色が残って
いないものです。

 形は、左右対象で変形しておらず、まんべんなく種がつき、全体
に張りがあり、傷やつぶれのないものがおすすめです。

 イチゴは、そのままでもおいしくいただけますが、砂糖やコンデ
ンスミルクをかけるとさらにおいしくいただけます。

──────────────────────────────

■ くだものいちば

 今回は、鹿児島市中央卸売市場に入荷している果物について紹介
します。取扱量の多い果物は、ミカン、カキ、リンゴ、バナナなどです。

ウンシュウミカン(早生温州)は熊本、鹿児島産などです。
ポンカン、キンカン、しらぬひ、大将季(だいまさき)は鹿児島産です。
バレンシアオレンジはオーストラリア産、レモン、グレープフル−ツ
はアメリカ産です。

リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森、長野産です。

カキ(富有、愛宕)は福岡、愛媛産などです。
セイヨウナシは山形産です。
メロン(アールス、ナイトなど)は熊本、鹿児島産などです。
スイカは熊本産です。

バナナ、パイナップルはフィリピン産、キウイフルーツはニュー
ジーランド産です。

「今週の果物」は、下記の青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do

──────────────────────────────

■ 編集部より

 読者プレゼントへの応募ありがとうございました。多数の応募が
あったため抽選とさせていただきましたが、これにこりず応募くだ
さい。今回取り上げたイチゴは、クリスマスの定番です。また、熟
練した科学者の力を明らかにした論文も大変興味深いモノがありま
す。(tnk)

 樹上完熟させた庭のかき(富有)の甘さを堪能しています。収穫
適期は鳥がつつきだした時です。鳥も完熟を待っていたので、樹上
に数個残したのですがすぐに食べてしまいました。(HK)


くだもの&健康ニュース ご愛読に感謝申し上げます。

 無断転載はお断りします。 リンクは自由です。
 詳しくは、著作権、リンクについて に記載しています。
 ご協力に感謝いたします。  敬白

     編集長 田中敬一 (tnk)


   Copyright(C) 2011 田中敬一(tnk) All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.禁無断転載