毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.56 ■□■ 2013年12月13日(金)配信
みなさん、こんにちは! 今週は師走になると生産量が多くなるイチゴを紹介します。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp ──────────────────────────────
<<<
本日のメニュ−
>>>
・ 季節の便り ・ くだものレシピ:イチゴ ・ くだもの広場:沢山みかんをいただいた時の家庭での保存方法
を教えてください。 ・ 文献紹介:食事摂取頻度調査票の妥当性の評価 ・ 花実好きの家庭果樹だより:花柚 ・ 文学の中の果物:現代若き女性気質集(岡本かの子) ・ くだものいちば ・ 編集部より
──────────────────────────────
■ 季節の便り
ならはせのいちごくひけり肉の後
− 正岡子規
──────────────────────────────
■ くだものレシピ:イチゴ
○ いちごドライカレー
めちゃくちゃうまいです
材料(一人分) イチゴ100グラム、塩2グラム
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/1710112
○ 豚肉
レモンと苺ジャムの蒸し煮(醤油麹)
イチゴジャムの活用と醤油麹使用で和洋コラボな料理です。
材料 イチゴジャム
大さじ2〜3杯(好み)、豚肉(ロースとんかつ用) 2枚、 醤油麹約
大さじ3〜4杯、しめじ小1パック、オリーブオイル 少々、 白ワイン 大さじ3〜4杯、レモン輪切り 4枚〜(好み)
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/2200071
──────────────────────────────
■ くだもの広場:沢山みかんをいただいた時の家庭での保存方法 を教えてください。 果物大好きのミカさんが、なにか聞きたそうに、博士のところに やって来ました。
ミカ:こんにちは。沢山みかんをいただいたんですが、家庭での保存 方法を教えてください。 博士:こんにちは。みかんなどの柑橘類は貯蔵性が高いので、暖房 の効いていない、風通しのいい、涼しい場所に置くと長持ちするよ。 ミカ:冷蔵庫でなくてもいいんですね。 博士:そうだよ。冷蔵庫に入れる場合は乾燥に注意する必要があるよ。
ミカ:箱で買った場合はどうしますか。 博士:底の方のみかんが輸送中の圧力で傷みやすくなっているので 箱の底側から開封し、フタを開けたまま暖房のない涼しい所に 置くのがいいね。でも、長持ちさせたいなら、箱に入れたままに はせず、スーパーの買い物かごのような通気性の入れ物に新聞 紙を敷いてみかんを入れて置くといいね。それにみかんを重ね るのも3つまでだね。
ミカ:何日くらい持ちますか。 博士:保存温度にもよるけど、低温で温度変化が少なく、風通しの 良いところでは1か月以上可能だよ。でも、失敗しないために は早く食べ終えるに越したことはないね。
ミカ:甘いみかんの選び方はどうですか。 博士:あまり大きくなく、しまりがあり、色が濃く、果皮が薄いも のと言われているね。また、ヘタの凹みの軸部分の細いもの がおいしい傾向にあるね。 ミカ:いい話を聞いたので試してみます。
(訂正:前号で紹介した、りんごの保存で使用する袋を「ビニール袋」 と書きましたが、正しくは「ポリエチレン袋」です。ビニールは、素材と して食品包装用には向いておらず、使われていません。 恐縮ですが訂正をお願いします。)
──────────────────────────────
■ 文献紹介:食事摂取頻度調査票の妥当性の評価
生活習慣病予防研究では、食事とガンや循環器疾患などの関係を 調べるために食事摂取頻度調査票(FFQ:
Food Frequency
Quest ionnaire)が用いられます。食事摂取頻度調査票では、アンケート によって食事摂取状況の調査を行います。調査票は数十項目からな り、その結果をもとに食品成分表を用いて各栄養素の摂取量を推定 します。
しかし、アンケート調査だけで、ある人の平均的な栄養摂取量を どの程度正確に把握できるかについての妥当性の検討が必要です。
そこでアメリカ、ハーバード大学公衆衛生学部の研究チームは、 血液中のバイオマーカーであるカロテノイド類の濃度から食事摂取 頻度調査票の妥当性の検討を行いました。具体的には、食品成分表 から算出された栄養摂取量とバイオマーカーから得られた栄養摂取 量を比較しました。
ハーバード大学の研究チームが行ったコホート研究(看護師健康 調査(NHS))に参加した非喫煙の女性を対象に、成分表を用いた 摂取量と血液中のバイオマーカーの実測値を比較しました。
比較は、α-カロテン、β-
カロテン、β-クリプトキサンチン、 ルテイン/ゼアキサンチン、リコピン、および総カロテノイドを検 討しました。
調査の結果、各成分とも、成分表から算出された栄養摂取量とバイ オマーカーから得られた栄養摂取量とは概ね近似しており、妥当性 がある評価されましたが、このうち、α-カロテンとβ-クリプトキサンチン は、両者の間に比較的差がみられ、妥当性が低いとみられました。
【文献】 Hendrickson,
S.J. et al.: Food predictors of plasma carotenoids. Nutrients. 5: 4051-4066.
(2013) [doi:
10.3390/nu5104051]
──────────────────────────────
■ 花実好きの家庭果樹だより:花柚
寒くなって、花柚の果実が黄色く色付いてきました。 黄色く色付いた果実は、下記のサイトにあります。
http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K056phto1.html
今年も鈴生りです。焼き魚のタレに、ゆず味噌に、冬至のゆず湯 に重宝します。(花実好き)
──────────────────────────────
■ 文学の中の果物:現代若き女性気質集(岡本かの子)
○フレッシュの苺(いちご)クリーム、ブライトな日傘(ひがさ)、 初夏は楽しい。
○折角(せっかく)ハイキングに行っても、帰って来て是非(ぜひ) 銀座へ寄らねば何となく物足(ものたり)無い。
○偉くなろうなぞとはちっとも思わない。空虚な気がする。それよ り刹那(せつな)々々の充足感。
○そりゃ時々はくさることもあるわ。希望の飛行機が経済的事情に ぶつかって、うまく飛行が運ばない時の気分のエアポケット。けれ ども理由を運動の不足になすり付けてしまって、せっせとスポーツ すれば癒(なお)る。
○わたくし達は、外でお友達と一緒(いっしょ)の時は「ノシちゃ え」なぞと随分(ずいぶん)、男のような言葉も使ってわあわあ騒 ぐ。けれども家へ帰って家庭の人となる時は、まるで別人になって おとなしい良家の娘になる。それでいて、どっちにもちっとも矛盾 (むじゅん)を感じないのは、われながら不思議(ふしぎ)だ。
○「一生に一度は真剣(しんけん)な気持ちにさせられるものにぶ つかってみたいと思うことは、そりゃあたし達にだって、ちゃんと あるわ。」
○「流行なんてつまんないと思うんだけれど、やってみれば悪い気 持もしないものね。」
○「第一、朗(ほがらか)にしなくっちゃ損(そん)じゃなくて。」
○「いざとなって決心すりゃ、裸のモデルにでも平気でなれますわ。 そして食べて行きますわ。」
○「あたし達に向ってはっきりした考えを言えと言ったって、そり ゃ無理ですわ。まだまだいろいろ経験してから考えを決め度(た) いと思って居(い)るんですもの。」
○彼女の笑いは、全く自然に見えるほど洗練(せんれん)されてい る。けれども彼女は、腹の底から笑った味を知らない。
──────────────────────────────
■ くだものいちば
今回は、横浜市中央卸売市場本場に入荷している果物について紹 介します。入荷量が多いのはミカン、リンゴ、カキ、イチゴなどで す。
ウンシュウミカン(宮川、南柑20号、など)は愛媛、和歌山産などです。 不知火(デコポン)は大分産、ブンタンは高知産、ネーブルオレンジ、 ハッサクは和歌山産です。レモンは愛媛産、キンカンは宮崎産、 ユズは高知産、スダチは徳島産です。
リンゴ(ジョナゴールド、紅玉、ふじ、王林、など)は青森、岩手、秋田産 などです。 ナシは佐賀産、セイヨウナシは山形産です。 カキ(富有、など)は奈良、和歌山産などです。 サクランボは山形産です。 ブドウ(巨峰、など)は長野、山梨産などです。
イチゴ(とちおとめ、さちのか、あまおう、など)は栃木、長崎、福岡産 などです。
メロン(アールス、アンデス、など)は熊本、静岡産などです。 スイカは高知、熊本産です。
キウイフル−ツは和歌山、愛媛産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
─────────────────────────────
■
編集部より
今週はバイオマーカーについての研究を紹介しました。健康診断 では、各疾病のバイオマーカーを調べることによって早期発見を目 指しています。(tnk)
モースの明治初期の市場描写に、「桃は小さく固く、未熟で緑色・ ・・・、日本人はこの固い、緑色の桃を好むらしく思われる。梨はたった 一種類しかないらしいが、まるくって甘味も香りもなく、外見と形 が大きな、左右同型の朽葉食の冬林檎に似ているので、梨か林檎か 見分けるのが困難であった。」とある。今日の日本の果物をみて、 どんな表現をするかを想像すると楽しくなります。(HK)
|