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くだもの&健康ニュース Vol.73
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毎日くだもの200グラムメールマガジン

□■□ くだもの&健康ニュース Vol.73
■□■ 2014年10月10日(金)配信

みなさん、こんにちは!
今週は、クリのあれこれです。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
  http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>

・ 季節の便り
・ くだものレシピ:クリ
・ くだもの広場:最近、店頭で見かけるりんごやかきの品種の
           特徴は何ですか。
・ 文献紹介:果物と野菜の「色」と脳卒中との関係
・ 花実好きの家庭果樹だより:柿(富有)
・ 文学の中の果物:栗ひろひ週間(槇本楠郎)
・ くだものいちば
・ くだもの豆知識:クリについて
・ 編集部より

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■ 季節の便り

  栗飯の月見は淋し秋の暮

   − 正岡子規

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■ くだものレシピ:クリ

○ 栗の濃厚スープ

 秋の味覚、あまーい栗のスープ

材料(5人分)
 クリ(茹でて皮を剥いたもの) 500g、玉ねぎ 小2個、バター 大さ
じ1杯、など。

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/2818655

○ 紅焼栗子鶏

 秋味!鶏肉の美味しさが栗に染み込みます。

材料(4人分)
 クリ 500g、鶏もも 500g、生姜汁 大さじ1杯、サラダ油 大さじ2
杯、など。

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/2813987

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■ くだもの広場:最近、店頭で見かけるりんごやかきの品種の
           特徴は何ですか。

 果物大好きのミカさんが、なにか聞きたそうに、博士のところに
やって来ました。

ミカ:こんにちは。最近、店頭で見かけるりんごやかきの品種の
   特徴は何ですか。

博士:こんにちは。りんごでは、早くから出回っている「つがる」
   や「きおう」に代わって「シナノスイート」や「シナノゴールド」、
   「秋映(あきばえ)」などが並んでいるね。「シナノスイート」
   は「ふじ」と「つがる」の交配品種で、赤い果皮、果汁た
   っぷりで酸味が弱くとても甘いよ。「シナノゴールド」は
   「ゴールデン・デリシャス」と「千秋」の交配品種で、果皮
   は黄色く、果肉は黄白色でとても甘く酸味も強く甘酸っぱい
   濃厚な味が特徴だね。「秋映」は「千秋」と「つがる」の交
   配品種で色づきがとても良く、「千秋」に似た風味で香りが
   強く、甘味、酸味とも中ぐらいで果汁の多いことが特徴だね。
ミカ:りんごは甘さと果汁の多さ、風味のよさが評価されているよう
   ですね。

博士:かきでは、「刀根早生」に続いて「平核無」「太秋」「富有」
   の順に並び出すかな。「刀根早生」は「平核無」の枝変わり
   の品種で、「平核無」よりも成熟が10日ほど早く「平核無」
   と同様に種もなくとても甘いかきだね。「平核無」は中生の
   不完全渋柿だけど果汁が多く甘みが強いのが特徴だね。「太秋」
   は「富有」を品種親に作られた大玉で、肉質はシャリシャリ
   していて歯ごたえがよく、果汁が多くとても甘いかきだよ。
   「富有」は晩生の代表的な完全甘柿で、品質や外観、日持ち
   ともに優れていることが特徴だね。
ミカ:かきは甘さとジューシーさに歯ごたえの良さが楽しめますね。

博士:これからも、新しい新品種がどんどん出てくるから、店頭で
   見かけたときに買いそびれないようにして、旬を味わうとい
      いね。
ミカ:いろいろな品種の味のちがいを楽しむことにします。

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■ 文献紹介:果物と野菜の「色」と脳卒中との関係

 虚血性脳卒中の予防には、禁煙、定期的な運動などとともに、健
康的な食生活が大切です。中でも果物と野菜の摂取が重要ですが、
今回、その「色」に注目し、脳卒中との関係について解析した医学
雑誌「脳卒中」の社説を紹介します。

 信頼度の高いメタ分析から、脳卒中予防には果物と野菜の摂取が
重要で、摂取量が増えるほど脳卒中のリスクが低下することが分か
りました。

 そのため、脳卒中予防のための国際的なガイドラインなどでは、
果物と野菜の摂取量を増やし、食物繊維が豊富で、飽和脂肪や食塩
の少ない食品をバランスよく摂取できる食事を勧告しています。

 オランダで食事と脳卒中の発症との関係について、男女20,069人
(20-65歳)を対象に約10年間の追跡調査が行われました。食品摂
取頻度調査票を使用して果物や野菜の「色」(緑、黄/オレンジ、
紫/赤、白)との関係を分析しました。

 解析の結果、白色の果物と野菜の摂取量は、脳卒中の発症との間
に逆相関が認められ、白色の果物と野菜の消費量が1日あたり25グ
ラム増加するごとに脳卒中の発症リスクが9%減少することが分か
りました。中でもリンゴとナシに最も大きなリスク低減効果が認め
られました。

 理想的には、バイオマーカープロファイルの解析が必要ですが、
今回の研究は脳卒中と食品との関係についての新しいコンセプトを
提示したと研究者は述べています。

 一方これまで、抗酸化ビタミンなどの特定成分に脳卒中の予防効
果があると考え、抗酸化サプリメントの投与実験が行われましたが、
ほとんどの臨床試験で脳卒中のリスクを低減することができなかっ
たばかりか、時には危険性が高まりました。こうしたことから、ガ
イドラインなどではサプリメントの摂取は推奨されていません。

 こうした研究結果から、食品の成分を分離してもリスク低減効果
はなく、食品に含まれている様々な成分間の相互作用が健康の維
持・増進に重要であると、研究者は指摘しています。

【文献】
Wersching, H. : An apple a day keeps stroke away ?
Consumption of white fruits and vegetables is associated with lower
risk of stroke. Stroke. 42: 3001-3002. (2011)

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■ 花実好きの家庭果樹だより:柿(富有)
 
 10月に入り富有柿が色づいてきました。
黄色く色づいた富有柿の実は下記のサイトにあります。
http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K073phto1.html
 色の濃いものから順に食べ始めました。十分な甘さです。(花実
好き) 

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■ 文学の中の果物:栗ひろひ週間(槇本楠郎)

「おい/\、みんな、よう聞け。今日はもう三時まへだから、通草
(あけび)をとつたり、野葡萄(のぶだう)をとつて食つてちや、
あかんぞ。今日は、一番おしまひの日だからな。一人が四合以上ひ
ろふんだから、ひろつた栗は、一つだつて食つちや、あかんぞ。」

 鎮守の裏山の雑木林にさしかゝると、もうあちこちに、栗の木が
見えだしました。六人づれの先頭になつてゐた高一(かういち)は、
坂道をわざと後向(うしろむき)に登りながら、ガヤ/\さわぐみ
んなに、かう云いひました。この六人の男の子たちは、「栗ひろひ
週間」のためにつくられた、五年生の第四組の者で、高一はその組
長だつたのです。

「だつて高ちやん、おれはこの前、誰よりも一番よけいにひろつた
んだぞ。ちつとぐらゐ遊んだつて、がまんしてくれよウ。」

 さつきから野葡萄ばかりさがしてゐた金太(きんた)がさう云ふと、
銀色の穂薄(ほすすき)で頭をたゝき合つてゐた勇治と庄吉とが、
すぐ口をそろへて云ひました。

「そんならぼくだつて、一番はじめの日は一升一合もひろつたんだ
から、がまんしてくれろ。いゝかア、高ちやん、組長?」

「よし、勇治、許してやる。ぼくだつてな、あのときは一升ぢかく
ひろつたぞ。それから二度ひろつたんだから、もう二升以上もぼく
だけでひろつたい。よくひろつたなア、庄吉。よし、庄吉も許して
やる。少しぐらゐ遊べエ。」
「ああ、ありがたい/\! ぼくにもお許しが出たアい!」

 さう云つて庄吉は、ドカ/\と坂道をかけ登つて、まだ後向(う
しろむき)で歩いてゐる高一のまん前に行つて、クルリと向き直る
と、ペロッと赤い舌を出して、後向きのまゝ歩きだしました。する
と勇治も金太も多喜二も、一番小さい松雄も、みんなそのとほりの
真似(まね)をしました。と思ふ間に、庄吉がすべつてころんだの
で、せつかく後向きになつて舌を出したばかりの四人も、バタ/\
と尻餅(しりもち)をついて、将棋だほしにころげてしまひました。
「ほれ見ろ、罰があたらア。ハハア!」

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■ くだものいちば

 今回は、秋田市公設地方卸売市場に入荷している果物について紹
介します。入荷量が多いのは、カキ、リンゴ、ナシ、バナナなどです。

ウンシュウミカンは熊本産などです。
レモンはチリ産、グループフルーツは南アフリカ産です。

リンゴ(つがる、など)は秋田、青森産などです。

ニホンナシ(豊水、あきづき、など)は秋田産などです。

カキ(刀根早生、など)は和歌山産です。

ブドウ(巨峰、など)は秋田産などです。
メロンは北海道産などです。
クリは茨城産などです。

バナナはフィリピン、エクアドル産です。
キウイフルーツはニュージーランド産です。

「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do

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■ くだもの豆知識:クリについて


 焼きグリの香りは、ヨーロッパなどの都市住民にとってクリスマ
スシーズンの忘れられない思い出です。

 20世紀のはじめ、北アメリカのアパラチア山脈に自生していたア
メリカグリは、胴枯病のため、ほぼ絶滅しました。この病気は、枝
や幹を侵す糸状菌が原因菌で、30億本以上のクリの木が枯死してし
まいました。そのため、胴枯れ病に強いアジア種とアメリカの在来
種との交雑などによって栗林の復活を目指す国家プロジェクトが推
進されています。

 歴史的にみると、古代ギリシャやローマ時代からクリは重要な作
物で、粉に挽かれてパンにして食べられていました。また、クリは、
脂質含量が少なくカロリーも低く、ナッツ類のなかで唯一と言って
いいくらいビタミンC含量が多く、かつビタミンB群の優れた供給
源です。

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■ 編集部より

 元アメリカ園芸学会会長でアーカンソー大学育種学のJohn R. Cl
ark教授や食品科学のLuke Howard教授と親しくお話をする機会があ
りました。その中で、アメリカで推進している「5 A DAY」運動で
は果物の消費量が増加したとのことでした。また、私たちの「毎日
くだもの200g」運動について評価していただくと同時に、「日本人
は機能性成分にばかりこだわっている」とのコメントがありました。(tnk)

  CO2濃度の上昇が地球温暖化の主な原因と言われていますが、今より
気温が高かった約1000年前の中世温暖期は、CO2濃度が今より低かった
とのこと。気温の上昇傾向が止まり寒冷化への転換も予想される中、
CO2原因説の信憑性が大きく揺らいでいるようです。(HK)


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     編集長 田中敬一 (tnk)


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