毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.99
■□■ 2015年12月11日(金)配信
みなさん、こんにちは!
果物の摂取は、うつ病予防にも効果的です(文献紹介)。
─────────────────────────────
毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
──────────────────────────────
<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:キウイフルーツ
・ くだもの広場:リン太君の妹?「黄りんちゃん」
・ 文献紹介:果物が多い食生活はうつ病にも良い
・ 文学の中の果物:郷愁(佐左木俊郎)
・ くだものいちば
・ 編集部より
──────────────────────────────
■ 季節の便り
風吹て白き師走の月夜哉
− 正岡子規
──────────────────────────────
■ くだものレシピ:キウイフルーツ
○ 前菜に キウイのわさびドレ和え
わさびとキウイフルーツが意外に合います!
材料
キウイフルーツ 1個、わさびチューブ 3cm〜、オリーブ油 大さ
じ1杯、酢 大さじ1/2杯、塩 ひとつまみ
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3548198
○ キウイと柿のフラワーカマン
デザートにフルーツとカマンベールチーズを合わせてみました。
材料
キウイフルーツ 半個、カキ 1切れ、カマンベールチーズ 1個
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3544935
──────────────────────────────
■ くだもの広場:リン太君の妹?「黄りんちゃん」
果物好きの姉弟のミカさんとリン太君。今、果物売り場でメイン
のりんごについて勉強します。
ミカ:果物売り場では、柿は少なくなり、りんごとみかんがメイン
に変わってきたよね。なかでも、りんごは赤と黄色でとても
カラフルね。
リン:僕も最近気づいたんだけど、りんご売り場に黄色いりんご
が並んでいるのが増えたような気がするんだけど。
ミカ:そうそう!リン、あんたの妹という「黄りんちゃん」が黄色
いりんごをPRしていたね。
おじさん:そうだね。私もりんごを買う時、以前は赤いりんごを
1個買い物かごに入れていたんだけど、近頃は、赤いもの1つと
黄色いものをひとつを買う時が多くなったね。
黄色のりんごは「王林」が有名だけど、近頃は「きおう」、
「トキ」、「シナノゴールド」、「ぐんま名月」など黄色い
りんごが増えてきているんだ。
リン、ミカ:りんごって「赤」だけでなく、「黄色」も馴染んで
きたように感じるものね。
おじさん:赤いりんごを生産するには、太陽の光が果実に均一に
当たるように、果実の周りの葉を摘み取る”葉摘み”や果実全体
に光が当たるように回転させる”玉回し”といった着色管理
作業が必要になるけど、黄色い品種はそういった作業が省ける
のも魅力だね。でも、着色しないので、収穫時期の判断に注意
が必要となるんだ。産地では、カラーチャート(色紙)などを
使って適期に収穫するよう品質管理に取組み、美味しい黄色い
りんごを出荷するように頑張っているんだ。
リン:それで「黄りんちゃん」も頑張っているんだ。
おじさん:黄色いりんごの中には、皮が薄くて、丸かじりしても皮
が気にならない「星の金貨」っていう品種もあるので、色んな
品種を食べ比べてみるのもいいね。
──────────────────────────────
■ 文献紹介:果物が多い食生活はうつ病にも良い
スペインのラス・パルマス・デ・グラン・カナリア大学の研究
チームは、果物の摂取量が多い地中海式食事などの健康的な食事パ
ターンは、うつ病のリスクを下げると、「BMC医学」に発表しまし
た。
研究では、うつ病ではない参加者15,093人を対象に追跡調査が行
われました。平均8.5年の調査期間中に1,550人がうつ病と診断され
るか、抗うつ剤を服用していました。
データ解析の結果、健康度を示す食事インデックスのスコアが高
い人ほどうつ病の発症リスクが低いことが分かりました。言い換え
ると、地中海式食事に代表される果物、野菜、豆、ナッツの摂取量
が多く、加工肉やアルコールの摂取量の少ない食生活は、うつ病に
なりにくいことが明らかとなりました。
また、健康的な食事を中程度に遵守するだけでもうつ病の発症は
顕著に低下していました。こうしたことから、うつ病の予防効果に
は、閾値(用語解説)があると考えられました。
【用語解説】
「閾値」とは、ある反応を起こさせる、最低の刺激量のこと。
【文献】
Sanchez-Villegas, A. et al.: A longitudinal analysis of diet
quality scores and the risk of incident depression in the SUN
Project. BMC Med. 13: 197. (2015) [doi: 10.1186/s12916-015-0428-y]
──────────────────────────────
■ 文学の中の果物:郷愁(佐左木俊郎)
私はよく、ホームシックに襲(おそ)われる少年であった。
八百屋の店頭に、水色のキャベツが積まれ、赤いトマトオが並べ
られ、雪のように白い夏大根が飾られる頃になると、私のホームシ
ックは尚(なお)一入(ひとしお)烈しくなるばかりであった。
そんなとき、私は憂鬱(ゆううつ)な心を抱いて、街上の撒水
(うちみず)が淡い灯を映した宵(よい)の街々を、微(かす)か
な風鈴(ふうりん)の音をききながら、よくふらふらと逍遙(さま
よい)あるいたものであった。
店の上に吊(つる)された、五十燭(しょく)ぐらいの電燈が、
蒼白(あおじろ)い、そしてみずみずしい光をふりまき、その光に
濡れそぼっている果物屋の店や、八百屋の店は、ますます私の心を、
憂鬱に、感傷的にしてしまうばかりであった。併し私は、馬鹿馬鹿
しいほど淋しく、物哀れな気分になりながらも、こうして八百屋の
店や果物屋の店頭を覗いて歩くのが好きだった。
そうして逍遙(さまよう)た揚句(あげく)には、屹度(きっ
と)上野の停車場(ていしゃば)へやって行ったものであった。
停車場の待合室にはどこの停車場にも掛かっているような、全国
の、国有鉄道の地図が掲(かか)げられていた。
その地図の下に立ってみすぼらしい身装(みなり)の青年が、そ
の地図の上の距離を計ったり、凝(じ)っと凝視(みつめ)ていた
りして、淋しい表情で帰って行くのを、私は幾度(いくど)見かけ
たか知れなかった。
私はそういう人々を、殆んど毎晩のように見かけた。なかには、
眼を潤(うる)ませて帰る青年もあったし、ちかちかと睫毛(まつ
げ)を光らせて戻る少年もあった。
併し私は、そういう人々を、ただ単に、見たとばかり言い得ない
ような気がする。
その人々の姿こそ、当時の私の姿ではなかったろうか? 歩いて
でも郷里にかえりたかった。当時の私の心ではなかったろうか?
──────────────────────────────
■ くだものいちば
今回は、広島市中央卸売市場中央市場に入荷している果物につい
て紹介します。入荷量が多いのは、ミカン、リンゴ、イチゴ、バナ
ナなどです。
ウンシュウミカンは広島、愛媛産です。ネーブルオレンジはオース
トラリア産、レモンは広島産、グレープフルーツはアメリカ産です。
リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森、長野産です。
セイヨウナシ(ラ・フランス)は山形産です。
カキ(富有、愛宕)は福岡、愛媛産です。
イチゴ(ほのか、あまおう)は佐賀、福岡、宮崎産です。
メロン(アールス、など)は静岡、高知産です。
バナナ、パイナップルはフィリピン産です。
キウイフルーツはニュージーランド産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
──────────────────────────────
■ 編集部より
男性の平均寿命で日本を追い越したイタリアの食生活と健康との
関係を調べていると、マンマの味(お袋の味)を大切にしながらも、
最先端の臨床の成果を食生活に取り入れていることがよく分かりま
す。日本も伝統を大切にするとともに、「カイゼン」していかない
と、平均寿命世界一の座は危ういと思います。少なくとも毎日くだ
もの200グラムは必要です。(tnk)
12月に入って、果物売り場もみかんやりんごをメインに、いちご
が並ぶようになり、クリスマスや年末に向けた品ぞろえに切り替わ
ってきたように感じます。これまでは暖かい日が多かったのですが、
体調には気を付けてくださいね。(KM)
|