毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.103
■□■ 2016年2月12日(金)配信
みなさん、こんにちは!
長い歴史を持つオリーブについて特集しています。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:オリーブ
・ くだもの広場:いちごの栄養成分
・ 文献紹介:オリーブ油を使った地中海式食事は乳ガンのリスクを下げる
・ 文学の中の果物:先生への通信(寺田寅彦)
・ くだものいちば
・ くだもの豆知識:オリーブの歴史
・ 編集部より
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■ 季節の便り
雪解や春立つ一日あたゝかし
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:オリーブ
○ オリーブピラフ トマトチキン
オリーブたっぷりチキン乗せピラフです。 皮パリッジューシー
トマトチキンは下味に秘密あり
材料(2人分)
オリーブオイル 小さじ2杯、ブラックオリーブ 25g、チキンコン
ソメキューブ 1個(顆粒小匙2)、フルーツトマト 100g、鶏モモ肉 2
50〜280g、コメ 1.5合など。
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3610587
○ 新野菜アスパラ菜とエリンギのオリーブ炒め
穂先きは菜の花のような苦味があり春を感じさせる美味しい炒め
物になりました。山菜好きにはたまりませんよ。
材料(4人分くらい)
オリーブオイル 大さじ1杯、アスパラ菜 200g、エリンギ 100g、
豚バラ 100g、など。
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3667072
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■ くだもの広場:いちごの栄養成分
果物好きの姉弟のミカさんとリン太君。今の旬の果物“いちご”
について、前回に引き続き勉強します。
おじさん:今回は、いちごの栄養成分を中心に勉強しようね。
もともと果物が好きという人は多い中で、特に、いちごは子供
達の中で最も好きな果物になってるね。
ミカ、りん:そう!いちごは甘くて美味しくて、食べ易いのも良い
よね。また、赤くて可愛いのも大好きなところ!
おじさん:いちごは、見た目や味だけでなく、ビタミンCが多い果
物(62mg/100g)なんだ。ビタミンCは抗酸化作用があり、発がん
抑制作用やストレス緩和作用のほか、色素の沈着を防ぐ作用な
ども知られているね。
リン:ビタミンCってすごいね。でも、1日にどれくらい食べればい
いの?
おじさん:大き目のいちごを5〜6個食べると1日の摂取推奨量
(100mg/日)を満たせるね。ただ、ビタミンCは水溶性で体に
蓄積されないので、毎日摂る必要があるんだ。
ミカ:ビタミンCって酸っぱい果物に多いように思ってたけど・・。
おじさん:みかんやオレンジなどのかんきつ類には比較的多く含ま
れているんだけど、いちご、かき、キウイフルーツには、それ
より多く含まれているんだよ。
また、いちごにはペクチンなどの食物繊維も多く含まれてお
り、便秘や高脂血症の予防にも役立つね。
ミカ:実は、お母さんもいちごが大好きで、私たちが生まれる前に
もよくいちごを食べていたって聞いたけど。
おじさん:いちごには胎児の発育に重要な葉酸が多く含まれており、
(90μg/100g)妊婦や妊娠を予定している女性には十分に摂取す
る必要があるんだ。成人の1日の摂取推奨量は240μgなので、
いちご200g(大き目8個)でその3/4(75%)が満たされること
になるね。妊婦はこれに加えて240μgの摂取が推奨されている
ので、君達のお母さんはよくいちごを食べたんだね。
リン:それで僕たちも元気に生まれたのかなあ。お母さんのいちご
好きにも感謝しなくちゃ。
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■ 文献紹介:オリーブ油を使った地中海式食事は乳ガンのリスクを下げる
スペイン・ナバラ大学の研究チームは、オリーブ油を使った地中
海式食生活をしているスペインの女性は乳ガンのリスクが低いと、
「JAMA内科学」に発表しました。
乳ガンは、女性のガンの最大の死亡原因であり、食事は乳ガンの
リスク因子です。地中海式食事は元々オリーブ油が多くでナッツ類
や果物、野菜、魚介類が豊富です。研究チームは、不飽和脂肪酸が
多いオリーブ油あるいはナッツ類を補強した地中海式食事と低脂肪
の食事を比較しました。
2003年から2009年にかけて4,282人(60-80歳)で心血管系疾患の
リスクの高い女性を対象にヒト介入試験を行いました。女性の平均
年齢は67.7歳、平均BMIは30.4、大部分が55歳前に更年期を迎えて
おり、3%はホルモン置換療法を行っていました。
被験者はランダムに、オリーブ油群(1,476人)、ナッツ群(1,285
人)と対照群(1,391人)に分けられました。オリーブ油の被験者には
オリーブ油を1家族当たり週1リットル、ナッツ群の被験者にはミ
ックスナッツを一日当たり30g摂取してもらいました。対照群の被
験者には脂肪の摂取を減らすように食事指導を行いました。
データ解析の結果、オリーブ油を豊富に使った地中海式食事群の
女性のハザード比は0.32で、対照群に比べて統計的に有意に悪性乳
ガンのリスクが低いことが明らかになりました。一方、ナッツ類を
多く摂取した地中海式食群では、有意なリスクの低下は観察されま
せんでした。
【文献】
Toledo, E. et al.: Mediterranean Diet and Invasive Breast Cancer
Risk Among Women at High Cardiovascular Risk in the PREDIMED
Trial: A Randomized Clinical Trial. JAMA Intern. Med., 175: 1752-1760.
(2015) [doi: 10.1001/jamainternmed.2015.4838]
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■ 文学の中の果物:先生への通信(寺田寅彦)
・ローマから
ローマへ来て累々たる廃墟(はいきょ)の間を彷徨(ほうこう)
しています。きょうは市街を離れてアルバノの湖からロッカディパ
パのほうへ古い火山の跡を見に参りました。至るところの山腹には
オリーブの実が熟して、その下には羊の群れが遊んでいます。山路
で、大原女(おはらめ)のように頭の上へ枯れ枝と蝙蝠傘(こうも
りがさ)を一度に束ねたのを載っけて、靴下(くつした)をあみな
がら歩いて来る女に会いました。角(つの)の長い牛に材木車を引
かせて来るのもあれば、驢馬(ろば)に炭俵を積んで来るのもあり
ました。みかんの木もあれば竹もあります。目と髪の黒い女が水た
まりのまわりに集まってせんたくをしているそばには鶏が群れ遊び、
豚が路傍で鳴いています。バチカンも一部見ましたが、ここの名物
はうまい物ばかりのようであります。
(明治四十三年二月、東京朝日新聞)
・ベルリンから
今ここのベルリイナア座で「タイフン」という芝居をやっていま
す。作者はハンガリー人で、日本の留学生のことを仕組んだものだ
そうです。たいへん人気がいいそうであります。主人公の日本人の
名がドクトル・タケラモ・ニトベというのだそうで、このタケラモ
だけでも行って見る気がしなくなります。人の話によるとなかなか
よく日本人の特性をうがっていて、むしろ日本人の美点を表現して
いるそうですが、タケラモに恐れてまだ見ません。
(明治四十三年四月、東京朝日新聞)
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■ くだものいちば
今回は、仙台市中央卸売市場に入荷している果物について紹介し
ます。入荷量が多いのは、ミカン、イヨカン、リンゴ、キウイフ
ルーツ、バナナなどです。
ウンシュウミカンは静岡産などです。
イヨカンは愛媛産です。
レモン、バレンシアオレンジ、グレプフルーツはアメリカ産です。
リンゴ(ふじ、世界一、など)は青森産です。
メロン(アールス、など)は高知産です。
キウイフルーツ(ヘイワード)は愛媛産です。
バナナ、パイナップルはフィリピン産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ くだもの豆知識:オリーブの歴史
オリーブの原生地は、地中海東部で、5000年前頃には栽培化され
ていたと考えられています。紀元前900年頃までにはギリシャに導
入され、紀元前800年頃にはイベリア半島にまで達しました。
オリーブは、古代ヘブライ文書(死海文書)や聖書(士師記 9
章6〜15節)に記述があります。紀元1世紀にはガリア(現在のフ
ランス)やイベリア半島で栽培されており、多くの種類があるとの
記録が残っています。その後、アラブ人によってオリーブの木が地
中海全域に広められました。
16世紀初頭にはスペイン人がアメリカ大陸にオリーブを導入しま
した。後にフランシスコ会の修道士たちがオリーブの木をカリフォ
ルニアに運び、サンディエゴに植えました。
アメリカ独立戦争(1775年-1783年)の直前にトマス・ジェフ
ァーソン(第3代大統領)がバージニア州のシャーロッツビルにあ
る自宅(モンティセロ)でオリーブを育てようと試みましたが失敗
しました。
オリーブは、主にオリーブ油をとるために栽培されています。生
の果実は非常に苦いのでそのままでは食べられません。そのため、
果実はアルカリ処理した後に塩漬けにされます。加工品は、「グ
リーン(green)」と「ライプ(ripe)」に分類されています。
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■ 編集部より
先日、群馬県のウメ産地再生プロジェクト「ウメ「白加賀」の魅
力再発見〜健康機能性からウメ産地の未来を考える〜」の講演を行
いました。予想以上に質問が沢山あり、それだけ産地に対する危機
感が強いのではないかと思います。これからも再生のために協力し
ていく所存です。(tnk)
まだまだ寒い毎日が続きますが、周りで花粉症の薬を飲み始めた
という話題を聞くと春の訪れを感じますね。ところで、我が国の果
樹生産では輸入花粉に多く依存する状況にあり、国内での安定供給
確保のための対策が28年度予算新規事業として始まります。(KM)
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