毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.105
■□■ 2016年3月11日(金)配信
みなさん、こんにちは!
果物の摂取は、怒りを静め、気分を平穏にすることが分かりました。
(文献紹介)
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:レモン
・ 文献紹介:果物・野菜中心の食事で怒りが静まり、気分が向上
・ くだもの豆知識:レモン
・ 補助事業の紹介 新商品(食品)開発に支援します
・ 文学の中の果物:鮑の水貝(北大路魯山人)
・ くだものいちば
・ 編集部より
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■ 季節の便り
鶯や梅花の徳に隣あり
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:レモン
○ ホットプレートでうちのパエリア
一度作れば覚えちゃう。うちは鶏ムネ肉でおいしく節約!
材料(2〜4人分)
レモンスライス 3枚くらい、オリーブオイル 中さじ1杯、サフラ
ン 小さじ2杯、たまねぎ 半分、鶏モモ肉 100〜200g、キャベツ 5
枚ほど、エリンギ 1個、パプリカ(赤) 半分、お米 2合、など。
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3723551
○ 春キャベツの塩こんぶレモンサラダ
レモンと塩こんぶとごま油が絶妙です。さわやかでおいしいです。
材料(4人分)
レモン 1個、春キャベツ 1/4個、塩こんぶ 1/2つまみ、ごま油適量
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3724263
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■ 文献紹介:果物・野菜中心の食事で怒りが静まり、気分が向上
毎日摂取する食事は、健康の維持や生活習慣病発症に影響するこ
とが分かり、アメリカ保健社会福祉省、国立衛生研究所、国立心
臓・肺・血液協会などにより高血圧や骨粗しょう症など生活習慣病
予防のための果物と野菜中心のDASH食事法が開発されました。
高血圧は、心臓病や脳卒中発症の主要な要因です。特に、脳の血
管を丈夫に保つには、食塩(ナトリウム)の摂取を減らし、カリウ
ムの摂取量を増やすことが必要なことが分かりました。そのため、
果物と野菜中心のDASH食事法への変更が推奨されています。
最近、オーストラリアの研究チームは、DASH食事法は、高血圧な
ど生活習慣病の予防だけでなく、怒りを静め、日々の気分を平穏に
保つ効果があると、「イギリス栄養学雑誌」に発表しました。
研究では、果物・野菜中心のDASH食事法を基本にナトリウム、カ
リウム、カルシウム濃度を変えて気分との関係を調査しました。被
験者(女性38人、男性56人、平均年齢56.3歳)を、低ナトリウム、
高カリウム食(LNAHK食)、高カルシウム食(HC食)、中程度のナ
トリウム、高カリウム、高カルシウム食(OD食)に無作為に割り付
け各食群と気分への影響を解析しました。
各食群のミネラルの摂取量は24時間の尿の分析で、気分はストレ
スホルモンである唾液中のコルチゾールの濃度及び気分ストレス測
定法(POMS)によって判定しました。
被験者には、OD食を摂取後、LNAHK食かHC食のいずれかを摂取し
てもらいました。
試験の結果、LNAHK食群が最も気分の改善が認められました。OD
食群に比べてLNAHK食群では、コルチゾールレベルの低下とPOMSグ
ローバルスコアの中のうつ病、緊張や怒り、活力の評価などで大き
な改善効果が認められました(P <0.05)。また、尿中のカリウム
やマグネシウム濃度が高くなっていました。
以上の結果から、カルシウムよりも低ナトリウム、高カリウムが、
怒りを静め、気分を改善する効果が高いことが分かりました。その
ため、ナトリウムをほとんど含まず、カリウムの多い果物を中心と
したDASH食への改善は精神の健康へも有効です。
【用語解説】
コルチゾール
副腎皮質から分泌されるホルモンで、ストレスに敏感に 反応し
て分泌量が増加するので、ストレスホルモンと呼ばれている。唾液
を使って検査(一日分泌量、傾き、起床時反応)が行われる。
【文献】
Torres, SJ. et al.: Dietary electrolytes are related to mood.
Br. J. Nutr., 100: 1038-1045. (2008)
[doi: 10.1017/S0007114508959201]
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■ くだもの豆知識:レモン
レモンの原産地は東南アジアです。中国へは紀元前1900年頃に伝
わりました。ヨーロッパにレモンをもたらしたのはアラブ人で、ギ
リシャからスペインへと広まりました。アメリカへは、コロンブス
のアメリカ大陸発見(1492年)後、スペインやポルトガル人によっ
てもたらされました。
レモンはライム同様ビタミンCがきわめて豊富で、長い間、壊血
病の予防や治療に利用されてきました。カリフォルニアのゴールド
ラッシュの時代には、壊血病が流行し、炭鉱夫たちはレモン1個に1
ドルを払ってまで購入していました。
レモンは、魚介料理や肉料理、野菜サラダをよりおいしくすると
ともに、レモネードなどの飲料、ソース、デザートなどにも利用さ
れています。また、果皮からとれるオイルは、さまざまな調味料や
加工食品の添加物としても使われています。
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■ 補助事業の紹介 新商品(食品)開発に支援します
国産の農作物を使った新商品(新メニュー)の開発を支援する
新しい補助事業ができました!
「外食産業等と連携した農産物の需要拡大対策事業」
≪事業概要≫
○ 外食、中食、食品加工等の事業者が対象。
○ 国産農産物を使った新商品の開発・試作、製造機械の改良、
試作品のプロモーション等の経費を助成。
○ 商品開発、試作等の経費は定額を助成。商品の製造等の機械
の開発・改良等は1/2を助成。
○ 産地・生産農家との3年以上の原料供給契約の締結、5年後
の成果目標は国産農産物使用量10%以上アップ。
青果物(果物、野菜)を主な原料とする商品については、
公益財団法人 中央果実協会が事業の運営を担当いたします。
詳細は、協会ホームページを見てください。
http://www.kudamono200.or.jp/JFF/
なお、現在第1回目の公募情報が掲載されておりますが、引き
続き公募を行う予定にしています。
事業内容等何でもお気軽にお問合せください。
問合せ先 03-3586-1381 担当 丸山
maruyama@kudamono200.or.jp
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■ 文学の中の果物:鮑の水貝(北大路魯山人)
あわびの水貝は、あわびを切っただけでよいようなものであるが、
これは元来、江戸前の料理だ。それと言うのも、関西にあわびがな
いからだ。あわびにかぎらず、貝というものは、東京を本場としな
ければならない。東京のほうは品物も豊富なので、料理法も心得て
いる。私どもも、そのコツは江戸前の料理から覚えたのだが、あわ
びの水貝料理は、あわびを固くすることが秘訣だ。まず生きのいい
雄貝を塩をたくさん使って揉む。そうすると、塩のために、石突き
が石のように固くなる。塩をたくさん用いれば用いるほど固くなる。
塩が少ないと中の方までは固くならない。上皮だけが固くても、中
の方がグニャグニャしていては余り美味いものはつくれない。中ま
で固い方がよいのだが、それは生きのよいものに塩を多く用いるこ
とで、これが水貝のコツである。
肉面に苔のついたような青いのが雄で、必ずこれを用いる。身の
取り方はいろいろあるが、料理人の仕方は、あり合わせの庖丁や、
わさびおろしの取っ手の先で起こしている。しかし、一番安全にや
る方法は、御飯をつける杓子の小さいのを貝の底に入れて起こすこ
とで、これだと貝に傷がつかない。腸を潰さぬように出す必要があ
るから、この方法でやると腸は存外潰れない。あわびの腸の中には
ドロドロしたものがあって、それを薄い膜が包んでいる。これを破
ると中の青白いドロドロのものが出るから、破らないように注意し
なければならない。
腸を食べる方法は、水貝の時、生で器の中に入れると水が濁るか
ら水貝と離して食べるほうがよい。生で食うにしても、そうしたほ
うがよろしい。また、やわらかいのをブツブツ切り、熱湯にサッと
入れ、上皮の部分を熱湯に通して中は生のような、つまり、半熟に
つくり、それにレモン酢をつけて食べる。
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■ くだものいちば
今回は、沖縄県中央卸売市場に入荷している果物について紹介し
ます。入荷量が多いのは、タンカン、リンゴ、バナナ、パイナップ
ルなどです。
ナツミカンは熊本産、イヨカンは愛媛産、タンカンは沖縄産です。
ネーブルオレンジ、レモン、グレープフルーツはアメリカ産です。
リンゴ(ふじ、王林)は青森産です。
ビワは沖縄産です。
イチゴは宮崎産です。
メロン(アールス、など)は熊本、メキシコ産です。
バナナ、パイナップルはフィリピン産です。
キウイフルーツは愛媛産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ 編集部より
文献紹介にあるように、果物は、美味しくて、健康にも効果的な
岳でなく、精神の安定にも良いことが分かりました。今後もこの分
野の研究を紹介していきます。(tnk)
気まぐれな陽気が続きますが、随分日が長くなって春の訪れを感じ
ますね。どうも昨年から花粉症になったようで、毎日欠かさず服薬す
ることで何とかこの時期を乗り切りたいです。(KM)