■ 編集長挨拶
科学の進歩は一定方向に一歩ずつ前進する場合だけでなく、見方やとらえ方が180度転換する場合があります。こうした変革をコペルニクス的転回といいますが、食生活とと健康にかかわる見方やとらえ方も大きく変わりました。
例えば、果物に含まれている果糖など少糖類に対する百年以上続いていた有害説の誤解が1986年に解けました。その後の研究から、果物は生活習慣病を予防して野菜などと同様に人の健康の維持・増進に必須の食材であることが明らかとなりました。「果物に含まれている果糖は血糖値を上げるので糖尿病に悪い」、「果物を摂取すると中性脂肪が増える」、「果物は肥満の原因」などは誤解であることも分かりました。
生活習慣病予防の概念も大きく転換しています。ガン、心臓病、脳卒中、2型糖尿病などの生活習慣病は、食生活などを改善すれば疾病の発症を避けられるか、発症を遅らせることができます。アメリカでガン予防を目標に、1991年から始まった食生活改善のための「5 A DAY(果物と野菜を毎日5サービング摂取)」運動は大きな成果を収めガンによる死亡率、罹患率ともに減らすことに成功しました。
ビタミン学も欠乏症対策から生活習慣病予防の科学へと転換しました。例えば、ビタミンCは血病床のためには1日当たり50mgとされていましたが、生活習慣病の予防のためには100mg摂取する必要があると科学的に解明されました。
21世紀は科学の時代と言われています。一見するとネット上には科学情報があふれているように見えますが、もととなっている情報源は意外にも極めて少なく、コピー&ペーストで増殖した情報であふれています。例えば、サプリメントや機能性成分の情報は氾濫していますが、その問題点を科学的に指摘したサイトは極めて少数です。
そのため、本誌ではコマーシャリズムやセンセーショナリズムを排し科学的に正しい情報と誤った情報をより分け、価値のある情報を選別・整理し、質の高い情報をお伝えたいと考えています。
今後とも、本誌をご愛読下さるようお願い申し上げます。
敬白
(七転び八起き 2011.4.1記)
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