毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.34 ■□■ 2012年11月2日(金)配信
みなさん、こんにちは! 今週は、キウイフルーツの特集です。 キウイフルーツは色が美しいだけでなく、ビタミンやミネラル、食 物繊維が豊富です。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp ──────────────────────────────
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本日のメニュ−
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・ 季節の便り ・ くだものレシピ:キウイフルーツ ・ くだもの広場:国産果物の出回り量の多い月はいつですか。 ・ 科学ニュース:「高血圧予防には果物と野菜」の認知度は半数以下 ・ 科学ニュース:朝食を抜くと太るわけ ・ 花実好きの家庭果樹だより:ピラカンサ ・ 文学の中の果物:霊魂の話(折口信夫) ・ くだものいちば ・ くだもの豆知識:キウイフルーツは女性の味方 ・ 編集部より
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■ 季節の便り
彼一語我一語秋深みかも
− 高浜 虚子
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■ くだものレシピ:キウイフルーツ
○ 大根のたいたんと豚肉のキウイ漬けグリル
キウイフルーツによって豚肉が甘く柔らかくなっています。灰汁 抜き無しで炊いた大根との相性も抜群です。
材料(2人分) キウイフルーツ
1個、豚肉(ステーキ用) 1切れ、大根 1/2本、 白ワイン 30cc、オリーブオイル
少々など。
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/1819051
○ 鮭とアボカドとキウイのサラダ
鮭のソテーをサラダにしてみました。レモン風味のドレッシング に、アボカド、トマト、キウイが合います。
材料(2〜3人分) キウイフルーツ
1/2個、生鮭の切り身 1〜2枚、アボカド 1/2個、 ミニトマト 3〜4個、レタス 1枚、オリーブオイル
少々
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/988985
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■ くだもの広場:国産果物の出回りの多い月はいつですか。
果物が大好きなモモちゃんが、何か聞きたそうに博士のところに やって来ました。
モモ:こんにちは。いろんな果物が店頭に並んでいますが、それぞ れの果物の旬はいつですか。 博士:こんにちは。食べ物の旬というのは、一般的には、その果物 が一番よくとれて味の最もよい時期を言うんだよ。だから、 市場に出荷され店頭に並ぶ量が増えた時が旬だと思えばいい んじゃないかな。 最近は品種改良が進んで、極早生から晩生まで収穫期が拡大 しているし、同じ品目でも、品種が違えば全く形状や食味が 異なるものもあるから、品種ごとに長い期間、旬を味うこと になるね。それに、ハウス栽培での促成栽培も増えているね。 モモ:収穫時期と思えばいいですか。 博士:りんごのように、保存技術が向上して年中出回っているもの や、キウイフルーツのように、収穫後、追熟してから出荷す るものもあるから、店頭に並ぶ時期と収穫時期とは必ずしも 一致しないかな。
モモ:主な果物の、店頭に並ぶ出回り量の多い月を教えてください。 博士:平成23年の青果物流通統計でみると、主な果物の年間出回り 量の10%以上の月は、みかんは10月〜1月。りんごは10、11 月と2、3月。日本なしは8月〜10月、かきは10月〜12月、もも は7月〜9月、ぶどうは7月〜10月、キウイフルーツは12〜4月 だね。
モモ:秋の今頃が最盛期ですね。たくさん出回っている美味しい果 物をいっぱい食べなくっちゃー。
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■ 科学ニュース:「高血圧予防には果物と野菜」の認知度は半数以下
高血圧の原因は、果物や野菜の摂取不足、食塩の摂取過多、肥満 などです。滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生学部門の研究チーム は、「高血圧の原因」の認知度の調査結果を、日本高血圧学会で発 表しました。
循環器病の予防に関する調査(NIPPON
DATA2010)の参加者 2898 人(男性
1239人、女性1659人)を対象に調査が行われました。
その結果、「高血圧は塩分の摂り過ぎ」の認知度は90.3%で最も 高く、次いで「肥満」が82.2%、「運動不足」が68.0%、「お酒の 飲み過ぎ」が61.4%でした。
一方、「野菜や果物の摂取不足」は42.3%と、半数以上の人が知 りませんでした。年齢別にみると、40歳未満では、たったの37%に すぎませんでした。
高齢者では「塩分の摂り過ぎ」や「肥満」についての認知度が比 較的低いことが分かりました。40
歳未満の認知度は 90%でしたが、 80
歳以上では78%でした。
こうした結果から、生活習慣の改善に対するアプローチは年齢別 に行うのが効果的ではないかと研究者らは述べています。
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■ 科学ニュース:朝食を抜くと太るわけ
朝食を食べないと、昼食の量が増えるだけでなく、高カロリーの 食品が食べたくなり、体重が増加する危険が増すと、イギリスのイ ンペリアルカレッジロンドンの研究チームが、北アメリカ神経科学 学会2012年次総会で発表しました。
朝食を抜いた人は、脳領域の活動に変化が生じ、高カロリーの食 品に対して魅力を感じるようになることが分かりました。
研究では、健康体重の男女21人に、様々な食品の写真を見てもら うとともに、脳の活動をMRI(機能的磁気共鳴映像法)で解析しまし た。さらに、その食品がどのぐらい魅力的か(食べたいか)を評価 してもらいました。見てもらった食品は、サラダや野菜、カロリー の高いチョコレートやケーキ、ピザ、ハンバーガーなどです。
実験は、朝食(730キロカロリー)を食べた1時間半後と、夕食後 以降何も食べていない朝食抜きの午前中の2回行われました。
その結果、朝食を食べていない人は、朝食を食べた人と比べて昼 食で約
2
割増しのカロリーを摂取しました。
脳の観察の結果から、朝食を抜いた人は、高カロリー食物を食べ たいと感じることが分かりました。チョコレートは最も食欲をそそ る食品でした。
脳スキャンの結果、眼窩前頭皮質と呼ばれる脳領域が、朝食を抜 いた時に活性化することが分かりました。この脳領域は、快楽の追 及領域で、空腹時に活性化して食品の魅力を指し示すと考えられま した。眼窩前頭皮質は、高カロリー食品を考えると特に活性化しま した。
そのため、朝食を抜くと、昼食を選択する際に、不健康で高カロ リーなメニューを選び、結果として、より多くのカロリーを摂取す ることになると、研究者らは考えています。
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■ 花実好きの家庭果樹だより:ピラカンサ
このところの冷え込みでピラカンサが赤く色付いてきました。 赤い実の写真は下記のサイトにあります。
http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K034phto1.html
正月を過ぎて、近辺に餌がなくなったころ、一番先に小鳥につい ばまれます。(花実好き)
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■ 文学の中の果物:霊魂の話(折口信夫)
かひは、もなかの皮の様に、ものを包んで居るものを言うたので、 此から、蛤貝・蜆貝などの貝も考へられる様になつたのであるが、 此かひは、密閉して居て、穴のあいて居ないのがよかつた。其穴の あいて居ない容れ物の中に、どこからか這入つて来るものがある、 と昔の人は考へた。其這入つて来るものが、たまである。そして、 此中で或期間を過すと、其かひを破つて出現する。即、あるの状態 を示すので、かひの中に這入つて来るのが、なるである。此がなる の本義である。
なるを果物にのみ考へる様になつたのは、意義の限定である。併 し果物がなると言うたのも、其中にものが這入つて来るのだと考へ たからで、原の形を変へないで成長するのが、熟するである。熟す るといふ語には、大きく成長すると言ふ意も含んで居るのである。
かやうに日本人は、ものゝ発生する姿には、原則として三段の順 序があると考へた。外からやつて来るものがあつて、其が或期間も のゝ中に這入つて居り、やがて出現して此世の形をとる。此三段の 順序を考へたのである。
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■ くだものいちば
今回は沖縄県中央卸売市場に入荷している果物について紹介しま す。取扱量の多い果物は、リンゴ、ミカン、カキ、ナシ、バナナな どです。
リンゴ(つがる、ふじ、など)は青森産です。
ウンシュウミカンは熊本、福岡産などです。 バレンシアオレンジ、グレープフルーツは南アフリカ産です。
ニホンナシ(豊水、二十世紀)は福島、鳥取産、セイヨウナシは長 野産です。 カキ(平核無)は和歌山産です。
ブドウ(巨峰など)は長野産などです。 メロン(アールス、ハネジュなど)は熊本、アメリカ産です。 スイカは長崎産などです。
バナナはフィリピン産です。パイナップルはフィリピン、沖縄産な どです。 キウイフルーツはニュージーランド産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ くだもの豆知識:キウイフルーツは女性の味方
便秘や貧血、冷え性などは女性に多い疾病です。貧血の原因はさ まざまですが、多くの場合、酸素を運ぶ赤血球の不足です。赤血球 を増やすには鉄の摂取が必要ですが、鉄分だけでは不十分です。
貧血予防には、鉄のほかにビタミンCの摂取が必要です。ビタミ ンCは、三価の非ヘム鉄を二価のヘム鉄に還元して、鉄の吸収を促 進します。キウイフルーツにはビタミンCが100g中に69mgも含まれ ているので、レバーやあさりなど鉄分の多い食品と一緒に摂取する と貧血予防に効果があります。
さらに、ビタミンCと鉄の摂取は、冷え性予防にも有効です。冷 え性は、末端の毛細血管の血流の低下が原因の一つですが、ビタミ ンCと鉄は、血流低下を改善し、毛細血管を正常に保つ働きがあり ます。また、ビタミンCと柿に豊富なカリウムは、骨粗しょう症の 予防効果も期待できます。
さらに、多くの女性が悩んでいる便秘も、食物繊維が豊富なキウ イフルーツがお勧めです。ジャガイモの食物繊維は100g中1.3gです が、キウイフルーツには2.5gも含まれています。
そのためキウイフルーツは女性の強い味方です。毎日少なくとも 2個以上摂取することが大切です。
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編集部より
「くだものいちば」では、各地の市場に入荷している果物を紹介 しています。今回は沖縄です。どこの県からどんな果物が入荷して いるかや、品種は何かなども分かります。お近くの果物店やスー パーと比較していただくと、旬を知るだけでなく、色々と楽しめま す。(tnk)
平成23年の青果物流通統計月報で、国産果実の月別卸売数量をみ ると、りんごは、最も少ない月の7月、8月でも年間合計の4%です。 1月が8%なので、真夏でも、その半分が出回っているとは驚きです。(HK)
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