毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■□ くだもの&健康ニュース Vol.122
■□■ 2016年12月2日(金)配信
みなさん、こんにちは!
今号では、「果物と認知機能の改善」について紹介しています。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:イチゴ
・ 文献紹介:果物と野菜の摂取と運動で認知症予防
・ 文献紹介:高タンパク質食は減量出来るが代謝は改善しない
・ 文学の中の果物:榛名(横光利一)
・ くだものいちば
・ お知らせ
中央果実協会に果物・果物加工品の新しいホームページがスタート
・ くだもの豆知識:「星の王子様」とバオバブの木
・ 編集部より
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■ 季節の便り
あるきながらいちごくひけりいちご畑
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:イチゴ
○ タルト・ソレイユ はちみつプルーン風味
見た目も美味しいタルト・ソレイユ。おやつにも良いですが、プ
ルーンの風味がワインにも合うので大人にも楽しめるレシピですよ!
材料(2人〜4人分)
イチゴジャム 大さじ2杯、プルーン 3個、ピザ用チーズ 20〜30g、
はちみつ 5g、卵黄 1個、冷凍パイシート 2枚
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/4175946
○ 冷凍バナナ&苺ジャムのスムージー
とろ〜りバナナとイチゴジャムの甘さが堪らな〜い!
疲れが取れて元気の出るスムージーです。
材料(1人分)
イチゴジャム 大さじ 1杯、冷凍バナナ 1本、牛乳 100cc、蜂
蜜(または砂糖) 適量、冷凍ブルーベリー 飾り
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
http://cookpad.com/recipe/3998242
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■ 文献紹介:果物と野菜の摂取と運動で認知症予防
カナダ、ヨーク大学の研究チームは、若年期、中年期、高齢期に
おいて、果物と野菜を沢山食べ、定期的な運動をしていると、認知
機能が良好で、認知症の発症を遅らせることができると、「公衆衛
生雑誌」に発表しました。 ,
これまで、果物と野菜の摂取量や運動が脳の機能に与える影響に
ついて、ほとんど調査されてきませんでした。一方で運動不足の割
合や肥満率の上昇が認められることから、研究者らは、ライフスタ
イルと認知機能低下との関連について解析を行いました。
研究では、カナダの地域健康調査(2012年)における対象者(年
齢30歳から80歳)45,522人から収集されたデータを解析しました。
その結果、正常体重、肥満ではない過体重の人では、毎日10サー
ビング:握り拳10個分以上の果物と野菜の摂取で、良好な認識機能
を維持できることが確認されました。また、中等度の運動が付加さ
れると、5サービング未満の摂取でも良好な認識機能を維持できる
ことが分かりました。さらに、毎日果物と野菜を沢山摂取していて
運動量の多い人の認識力は、最も良好な成績でした。
一方、BMI指数が高く(肥満の人)、運動レベルが低く、果物と
野菜の摂取量が少ない人では、認識機能の低下が認められました。
以上の結果から、果物と野菜の摂取と運動が、認知機能と関連す
ることが分かりました。そのため、研究者らは、認知症予防には、
運動とともに、摂取不足が指摘されている果物と野菜の摂取の必要
性を強調しています。
本メルマガでも推奨している「毎日くだもの200グラム(2
サービング)以上」の摂取は、認知症予防にも効果的なことが分か
りました。
【文献】
Cohen, A. et al.: Physical activity mediates the relationship
between fruit and vegetable consumption and cognitive functioning:
a cross-sectional analysis. J. Public Health, Online
Oct. 31, 2016 (2016) [doi: 10.1093/pubmed/fdw113]
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■ 文献紹介:高タンパク質食は減量出来るが代謝は改善しない
ご飯やめん類、果物、ニンジンなどの野菜を食べない肉食中心の
低炭水化物・高タンパク質ダイエットにおけるタンパク質の摂取量
についての研究が報告されました。アメリカ、ワシントン大学の研
究チームは、減量のためにタンパク質を多く摂取した肥満の女性で
は、減量できるがインスリン感受性(用語解説)の改善がみられな
いと「細胞レポート」に発表しました。
インスリン感受性は、糖尿病に関する代謝判定の優れたマーカー
です。一般的に、体重減少に伴って改善するとされてきました。
研究では、 閉経後の肥満の女性34人(年齢50〜65歳、BMI30以
上)を対象に、28週間の臨床試験が行われました。参加者は、3つ
のグループに無作為に割り当てられ、食事はすべて大学側から提供
されました。
第1のグループは対照群です。第2のグループは、体重が減るよう
にデザインされた減量食を食べましたが、減量食には政府が推奨す
る量のタンパク質(体重1kg当たり0.8g/日)が含まれていました。
例えば、体重が81.6kgの55歳の女性では、タンパク質を1日当たり
約65g摂取しました。
第3のグループの女性は、体重が減るようにデザインされた食事
を食べましたが、より多くのタンパク質を摂取しました。例えば、
体重が81.6kgの女性では、体重1kg当たり1.2g/日、1日当たりほ
ぼ100gを摂取しました。
政府の推奨する量のタンパク質を摂取した第2のグループでは、
インスリン感受性が、25〜30%も改善されました。このような改善
は、糖尿病や心血管疾患のリスクを低下させます。
一方、高タンパク質の食事を食べた第3のグループでは、このよ
うな改善効果はみられませんでした。
高タンパク質を摂取した女性では、タンパク質が比較的少ない食
事を食べた女性と同じように、かなりの体重減少が認められました
が、インスリン感受性の代謝効果は全く認められませんでした。
以上の結果から、体重減少があっても代謝改善効果があるとは限
らないことが分かりました。穀類やニンジンなどの野菜、果物など
を食べない肉食中心の低炭水化物・高タンパク質ダイエットでは、
タンパク質の比率が高くなることから、今回の結果を注視する必要
があります。
【用語解説】
インスリン感受性
インスリン感受性とは、血液中のブドウ糖と結びついたインスリ
ンを受け取るインスリン受容体の働きの程度を意味します。 イン
スリン感受性が低いと、細胞でブドウ糖の吸収がうまくいかず、血
糖値がさがらなくなります。
【文献】
Smith, G. et al.: High-Protein Intake during Weight Loss Therapy
Eliminates the Weight-Loss-Induced Improvement in Insulin
Action in Obese Postmenopausal Women. Cell Rep., 11;17: 849-861.
(2016) [doi: 10.1016/j.celrep.2016.09.047].
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■ 文学の中の果物:榛名(横光利一)
しかし、再び私は思ひがけない興奮に接することが出來始めた。
私は湖の岸を廻つてゐる道を左の方へ歩いていつた。この道は道と
はいへ長らく人が通らぬために、巾一間半もあるにもかかわらず、
荒れはてて茫々とした草原に見えてゐたのである。進むにしたがつ
て、すぐ眞下に迫つてゐる湖が、身を沒する苺の垣や茅や葡萄の蔓
のために全く見えない。山面を遠くから雲のやうに白く棚曳き降り
て來た獨活(うど)の花の大群生が、湖面にまで雪崩れ込んでゐる
裾を、黄白の野菊や萩、肉色の虎杖(いたどり)の花、女郎花と、
それに混じた淡紫の一群の花の、うるひ、薊(あざみ)、龍膽、と
りかぶと、みやまおだまき、しきんからまつ、――道はだんだん丈
なす花のトンネルに變つて來る。花の底で波がかすかにごぼりごぼ
りと音を立てる。苺のとげに片袖が觸れるたびに、爆け切つた實が
ぼろぼろとこぼれ落ちる。絶えず唸りながら花から花へと馳けめぐ
つてゐる蜂の群が、都會の中央で擦れ違ふ自動車の爆音のやうに喧
騷を極めて來て、むせ返つて來る花の強烈な匂ひにふらふら眩暈を
感じ出す。進む鼻の前で、空中に浮き上つたままぴたりと停止して
ゐる蜻蛉。花を蹴つて足もとから飛び立つ鳥の群。ぴしりと脛を叩
くおばこの固い紐の花。無數の小蜂を舞ひ込めて襲ふ花の匂ひの隙
間から、突如として閃くやうに旋囘して來る熊蜂の鋭い風。腐つた
電柱の頂きまで這ひ上つてゐる蔓草の白い花。
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■ くだものいちば
今回は、東京都中央卸売市場大田市場に入荷している果物につい
て紹介します。入荷量が多いのは、リンゴ、ミカン、カキ、セイヨ
ウナシなどです。
ウンシュウミカンは愛媛、長崎、和歌山、宮崎産です。
リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林、など)は青森、長野、岩手
産などです。
ニホンナシ(新興、など)は新潟産です。
セイヨウナシ(ラ・フランス)は山形産です。
カキ(富有、次郎、平核無、陽豊、富士、など)は福岡、奈良、岐
阜、静岡、新潟、愛媛、愛知産などです。
ブドウは青森産などです。
イチゴ(とちおとめ、あまおう、など)は栃木、福岡産などです。
メロン(アールス、アンデス、など)は静岡、高知、熊本産などです。
スイカは熊本、高知産などです。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ お知らせ
中央果実協会に果物・果物加工品の新しいホームページがスタート
中央果実協会では、国産果物やこれを使った新しい加工品を紹介
するホームページとして、「もぎたてパーラー」をスタートさせました。
http://www.kudamono200.or.jp/parlor/
一般の消費者の皆様が気軽に見ていただけるよう、パステル調で、
可愛くて気軽に楽しめる内容となるよう、これからも内容を充実さ
せて行きますので、是非とも覗いてみてくださいね。
お気に入りへの登録も忘れずにね。
また、これまでの協会のホームページと毎日くだもの200グラム
運動のホームページも引き続きよろしくお願いします。
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■ くだもの豆知識:「星の王子様」とバオバブの木
名作「星の王子様」(サン=テグジュペリ著)にでてくる巨大木
バオバブは、高さは約30mで直径が9〜10mにもなる太い幹が特徴で
す。原生地は。熱帯アフリカでサバンナ地域に多く分布しています。
年輪がないため正確なことは分かりませんが、樹齢数千年と言われ
ています。花は白色で大きく、葉は幹の上部につき、乾季に落葉し
ます。
ヘチマのように垂れ下がる果実は食用となり、モンキーブレッド
(猿のパン)と呼ばれています。果実は卵形で長さは20cm以上にも
なり、硬い殻のなかには繊維質で白い粉状の果肉があります。果肉
は甘味を加えてジュースにして食べられます。昔は熱帯熱病の治療
にも使われていました。葉は野菜代わりに利用されています。
果実の中のビタミンCはオレンジより豊富で、カルシウムは牛乳
よりも多く含まれているとされています
ところが、「星の王子様」では、バオバブは次のように扱われて
います。「バオバブを放置して、ものすごく多くなると惑星が破裂
してしまう厄介な存在で、王子は、その苗木を見つけ次第引き抜く
ことを日課にしていました。さらに厄介なことに、苗木の頃、バオ
バブは美しいバラと区別がつかないのです。」
バオバブの実像と「星の王子様」の中のバオバブとの落差は、著
作時期と関係があるようです。この作品が執筆されたのは、第二次
世界大戦中、サン=テグジュペリがナチスドイツ占領下のフランス
からアメリカに亡命した頃です。こうした体験が「星の王子様」の
モチーフにあるようです。
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■ 編集部より
11月24日に東京で雪が積もりました。明治8年からの観測史上初
だとのことです。アフリカのサバンナに育つバオバブの木の樹齢は
数千年にもなるようです。狩猟採取時代の私たちの祖先が、果物を
採取していた頃のことを知っているかも知れないと思うと不思議な
気がします。(tnk)
11月11日、12日に池袋サンシャインシティーで開催された「実りの
フェスティバル」に中央果実協会から出展し、国産果物を原料とした
新しい加工の紹介や「毎日くだもの200グラム運動」のPRを行いまし
た。2日間で約5万人の来場者があり、多くの消費者の方々に果物の
素晴らしさを紹介できました。(KM)
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